『たすかる料理』刊行記念!「按田餃子」按田優子さん×「ルヴァン」甲田幹夫さん「東京の真ん中でわかちあう「食」のこと」イベントレポート!

こんにちはブクログ通信です。

按田優子さんの『たすかる料理』刊行を記念して、2018年2月23日(金)青山ブックセンター本店にて「“東京の真ん中でわかちあう『食』のこと” 按田優子(按田餃子)× 甲田幹夫(ルヴァン) トークイベント」が開催されました。今回ブクログ通信はそのイベントに潜入してまいりました!

按田優子さん『たすかる料理
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“東京の真ん中でわかちあう「食」のこと”トークイベントレポート!

按田優子さんは、東京・代々木上原で行列が絶えない人気店、ミシュランガイド「ビブグルマン」部門(※5,000円以下で食事ができる、おすすめレストラン)に名を連ねる「按田餃子」の店主。今年1月にはフジテレビ系列の「セブンルール」でその魅力的なお人柄とともに紹介されました。対談のお相手の甲田幹夫さんは、富ヶ谷で天然酵母パンの店「ルヴァン」を営み、その道三十年の天然酵母パンの第一人者です。

今回、按田さんのたっての希望によりイベントにはなかなか出てこない甲田さんの登壇もあって、100名ほど収容できる会場は満席で大盛況。すでに知人同士で自宅も近く、さらに同じ銭湯を使っていた(!)という按田さんと甲田さんのリラックスした空気の中でトークイベントが始まりました。生活のなかの「食」について、また、お店で提供する「食」について それぞれの考えやスタイル、理想的なあり方とは?そのトークの内容を一部抜粋でお届けします!

イベント終了後にブクログ通信からもショートインタビュー、東京・青山ブックセンター本店にて開催中の「『たすかる料理』刊行記念!按田優子の血肉になった11冊」で紹介されている本も、按田さんのコメントつきで掲載!

最後までお見逃しなく!

按田優子さんの「自炊」

「按田餃子」按田優子さんと「ルヴァン」甲田幹夫さん

――今回の按田優子『たすかる料理』は「自炊」がひとつのテーマです。本では、按田餃子は食生活とお店が密接であることがときあかされていますね。まず、按田さんの「自炊」についてお伺いしたいです。

按田さん:私は食材や作ったものをタッパに入れて冷蔵庫に保存しておくと、保存してあることを忘れてしまうんですよね(笑)。なので、この本でも紹介した「チチャロン」(※豚の塊肉をただただ茹で続けて、水が蒸発した後、その肉の脂身から溶け出した脂分だけで自力で揚がっていく料理)は、肉がとても柔らかくなって本当に美味しいものなんですけど、食べ残しても冷蔵庫に入れないでそのまま台所に置いてあります。食べたいときに一切れ使って、蒸かした芋といっしょに食べたり、サンドウィッチにして食べたりと。こうすると「今どれくらい食べ物を手元に持っていて、それがどれくらいのペースで減っていくのか」ってことが一目瞭然なんですよ。生の豚肉はそうはいかないけど、「チチャロン」なら常温で5日くらい持つので、今日必ず消費しないといけないってこともないから、そのままほったらかしておくんです。それが私にとって一番楽だから、全部「出しっぱなし」にしながら自炊しています。

甲田さん:発想としては大胆ですよね。なかなかできないよね。本に「鶏一羽」とか書いてあるから「ええ?!」と思いました(笑)。

按田さん:甲田さんも同じなんじゃないかと思っていたんですけれど(笑)。

甲田さん:僕は恐ろしくてね、みかんを「一箱」で買うのが理想なんだけどね。食べきれないですよねえ。だから「肉一塊」とか「鮭一匹」だとか、すごいなあと思う(笑)。すばらしいですよね。

按田優子さんの「漬物」

按田さんは野菜の食べ方として、漬物にすることも本で書かれていましたが。

按田さん:漬物にすれば食材の命は長くなる。今日は全部食べきらないから、残った分は命を伸ばすために漬物にしておくことはあります。

―大きな野菜を丸ごと買ってきてもあせらずに、半分は漬けておこうってされるんですか。

按田さん:そうですね。今日はキャベツを持ってきてみたんですよ。いつもやっている簡単な漬物を少し紹介しようと思って。私が漬物を漬ける時って、こういうとろろ昆布の袋とか米袋とか、食品が入った袋を再利用しています。食品の大きさによって選んで、袋は使ったら捨てちゃっていいので。

―なるほど。

漬物実演をする按田さん

按田さん:キャベツは洗ったあと水がついたまま袋に入れて、その量の2%くらいの塩を振る。私はスパイスが好きなので、クミンとかキャラウェイ、あとレーズンも入れます。他にも干し柿とか余った林檎のかけらとかフルーツを入れてもいいです。1時間くらいすると、断面から水が出て、一晩くらいすると、しなっとしてくる。常温で置いておきます。私は忘れないために、家だとトイレへ向かう道筋に置いておいて(笑)。通るたびにキューっと握りつぶす。これを繰り返しておけば、3日くらいで美味しい漬物になるんですよ。レーズンはルヴァンでも天然酵母作るのに使いますよね。

甲田さん:そうだね。

按田さん:レーズンがあればパンも焼けるし、おやつもつくれるし、つまみにもなるし、漬物にもなる。だから私はレーズンはだいたい常備していますね。

―発酵の助けになるものとして、本では大根にごはん粒を合わせると発酵がすすみやすいとも書いていますね。

按田さん:そうなんですよ。お茶碗にご飯一口だけ余っちゃったという時、塩もみした大根をその上にのせておけばいいんですよ。その上に茶碗をかぶせておいておくと、甘酸っぱい感じのべったら漬けのような漬物ができる。夏だったら丸1日、冬なら3日くらいかかります。ご飯が甘酒のようになるんです。

按田優子さんと「発酵」

―そういう発酵のヒントはどこで得てきたのですか?

按田さん:私は大学生の頃から実は10年間、パンのお仕事をしていたんですよ。パン屋さんというよりレストランのパンを作っていたので、2種類から3種類のパンを30本ずつくらい。毎日毎日同じものを作り続けていくと、温度や湿度、あと「元種」の状態がとても重要で、「元種」がちゃんと発酵してないと、パン生地にしたときにどんどんずれていくんですよね。

―意外にもパン作りの経験が按田さんにもあったんですね。

按田さん:でも甲田さんはよくご存知ですが、力技じゃだめなんですよね。いろんな状況を加味して、流れに身を任せていかないと、結局きちんと計量してきちんとミキシングしてやっても思い通りにならないから。そういう失敗も含めて観察するのが面白いですね。

―発酵といえば、按田さんはジャングルや高山で料理のお仕事されることもあったんですよね。その時の経験も面白いですよね。

按田さん:食品加工の専門家としてお仕事していたことがあって、5年間、1か月くらいずつ6回ほどペルーに行っていたんですね。滞在先の村の長老が私のためにサトウキビを育てて、お手製のサトウキビ絞り機まで作ってくれたんです。私はサトウキビがとても美味しかったので黒砂糖にしたくなって、煮詰めたんですけど、ペルーだと気温が高いから一晩で発酵しちゃうんですよ。気候が変わると、日本での発酵の知識がまったく役に立たない。結局思うように煮詰まらず、お餅のような変なものが出来上がって、すごくびっくりしたんです。もう途中から「新しい食べ物」を発明するミッションみたいな感じでした(笑)。

スライドを使って説明する按田さん

―それは食べられるんですか?

按田さん:はい。もちもちしてすごい甘いんですけど食べられますよ。また、今度は標高4000m近い高山の集落に住むペルーの人が「日本の味噌を作ってみたい」って言うので、現地では手に入らない「麹菌」の粉末を持っていって、現地にある大豆に似た穀物に「麹菌」を付けるところからやってみたんですよ。高山だから沸点が低いので、なかなか茹で上がらないし、味噌作りに不可欠な「麹室(こうじむろ)」がないから、薪の暖炉を「室」のような状態にして。夜はすごい冷えて昼はすごい暑い土地なので、大事に大事に保温して、三日間くらいしたら、ちゃんと麹菌が付いてくれた。そうやってみんなで味噌作りをしましたね。

甲田さん:やはり発酵の感じは日本と全然違うの?

按田さん:日本とは全然違いますね。スピード感が違うんです。

―甲田さんもずっと発酵をやられていて。

甲田さん:発酵はまず環境をつくることが大事でね。僕の経験だと6か月かかるんです。パン屋さんが新しく開店して、最初は、うまくできたりできなかったりするんですよ。それが環境ができてくると、コンスタンスにうまくできるようになる。目に見えないことだけど、環境が落ち着く必要があるから、だいたいそういう風になる。たとえば、僕らが引っ越しするでしょう。新しいところに入ると落ち着かないってあるじゃないですか。でも6か月くらい経てば、なんとなく落ち着くでしょう。そういうのに似てるかな(笑)。

按田さん:人間と菌のチームワークみたいな(笑)。

「按田餃子」で「働く」ことについて

―お店でスタッフさんを雇われると思うんですけど、どういうふうに料理を教えていますか?

按田さん:「按田餃子」は普通のお店とはちょっと違っていて、簡単に言うと、吉野屋のようなスタイルを目指しているんですよ。実は私、高校生の頃から吉野屋で5年くらい働いていて、あのオペレーションが大好きなんです。1分以内に料理を出すマニュアルがあったんですけれど、右も左もわからないような高校一年生の娘でも料理が出せるんですよ。それが素晴らしくて。そういうどんな感性の持ち主にも「わかりやすい」調理の仕方・調理器具の置き方・調理の流れ、というのを「按田餃子」でも作って取り入れています。

―入ってくるスタッフさんは料理の経験もないんですか?

按田さん:そうですね。だから、最初は包丁の使い方も何もわからないんだけど、たとえば美大を出た男の子には「包丁はカッターだと思って切るといいんだよ」ってアドバイスします。その子の経験と似通ったことを言ってあげればわかりやすいかなって。

甲田さん:うちではまず一日お店で働く体験をしてもらって、僕が決めるんじゃなくて、店の仲間がこの子といっしょに働きたいなって思うかどうかの感触で決めていく感じです。

按田さん:面接だけだとわからないんですよね。それにわたしたちよりスタッフさんのほうがわかるかも。

甲田さん :チームワークが大事ですからね。

―それぞれパン屋さんと餃子屋さん、まったく異なるお店のようで、共通点はいろいろ出てきますね。

人と食べること

按田さん:甲田さんとはよく近所でばったり会うんですけれど、何かくれるんですよ(笑)。いつだったか、ポケットから大福を取り出してくれましたよね。びっくりして(笑)。

甲田さん:銭湯行く途中でね(笑)。

按田さん:そうそう、同じ銭湯に通ってるんですよ。甲田さんと会うと、そうやって何かくれるので、私の持っている何かと合わせて、ごはんにする。すると、ひとりで食べているんだけれど、これは甲田さんにもらったものだと思うから一体感がある。寂しさを感じないですね(笑)。

―按田さんも甲田さんも、一人で食べるよりみんなで食べる方がいいと思ってますか?

甲田さん:みんなが集まって食べると、なんとなく気持ちを分かち合える。仲間意識が生まれてくるからね。食べ物がいっしょだと、なんとなく考え方も似通ってくるから。

―「ルヴァン」のお店の横にはル・シァレというカフェがあって。お店に入ると大きなテーブルがあって相席のような形になりますよね。この「おうちのリビングの大きなテーブルでみんなご飯を食べる」ような造りにしたのは意図があったんですか?

甲田さん:「ル・シャレ」は「山小屋」という意味です。山小屋は、山で嵐や災害があったとき、避難してきた人を絶対に受け入れないといけない。受け入れないとその人は死んでしまうかもしれない。そういう意味でどんなお客さんもちゃんと受け入れていければいいなって思って。あと飲食店にいくと、カウンターがあって、働いている人とお客さんを分ける作りが多いですよね。そういうふうに分けないように「カウンターがない」お店にしようとしたんです。「家に迎える」というつもりだから、家ならお客さんに背中を向けて料理していてもいいじゃないですか。家族とお客さんのレベルが同じになる。だからお客さんが食べたあと、お皿も洗ってくれるのが理想的なんだけれど(笑)。

按田さん:いいですね(笑)。

甲田さん:同じ大きなテーブルで知らない人同士で一緒に食べれば仲良くなれるでしょう。出会いたい人は「ル・シャレ」へ来てください。

按田さん:私もたまたま「ル・シャレ」で出会った方が、私が前に住んでいた部屋の住人だったんですよ(笑)。なんか、共通点多すぎておかしいな?って思って、もしかしてここに住んでいましたか?みたいな(笑)。

―それに気づくまで話し込むっていうのもすごいですね(笑)。

会場からの質問タイム

質問者A:按田さんの作るものっていい意味で「適当さ」を持っているじゃないですか。でも一般の人には、その「適当さ」が難しい。なかなか適当に美味しいものを作れないですよね。その「適当さ」ってどうすれば身につくものですか?

按田さん:そうですね。それは、たとえば、「按田餃子」に「糠漬け」があるんですけれど、その「味」の美味しさを考えるよりも、「糠床」の管理の方を考えています。管理って結構難しいんですよね。

甲田さん:ハードルが高いね。

按田さん:だから「糠漬け」で一番大事なことって、「糠床をキープする」ことであって、「上手に漬ける」ことじゃないんですよ。そういう風に視点を変えて、何をどういうふうにキープしていきたいかって考えてみると、何事もすごいシンプルになるんです。「味」の美味しい・美味しくないってとても主観的なことで、この人とこの人が、同じものを食べて同じ風に美味しいと感じている、なんていうのは永遠にわかるわけないんですよ。そこを私は諦めました。

(会場笑)

私が美味しいと思っても、スタッフも同じように味わっているとは思っていないです。私は全然しょっぱく感じないものでも、塩分にすごい敏感な子もいるし、私は酸味を感じても、苦味がありますっていう子もいて、だから味に対してどうの、ってところでいろいろ考えないようにしました。

―お店いくと卓上に調味料が置いてあって好きなだけ使えるようになっていますよね。按田さんとしてはみんなに味つけを任せたということなんですよね。

按田さん:そうですね。お店で出す料理は私の作品ではないので、私と同じ風に感じて、とも思わないので、自分で楽しくしてくださいっていうか(笑)。最低限ごはんが焚けていて肉に火が通っていていればいい気もします。あとは味つけは自己責任にしていただきたいです(笑)。

―按田さんは、まずベースの部分を作りますよね。芋や豆を蒸かしておく、肉を火にかけておく、出来上がったパーツとパーツを組み合わせる、というふうにはっきりしています。味付けも最低限だから、そのとき好きな味にアレンジすれば飽きないですね。

質問者B:お二人の子供の頃の環境はどういうものでしたか?お二人が料理する職業を目指されたのもご両親や家庭環境の影響もあったのですか?

按田さん:私は実家が銭湯なんですよ。私の家は家族全員で働いていて、番台を交代でやらないといけないから、鍋料理をやったことがなかったですね。別々で食べていましたね。祖母が梅干しを銭湯の瓦屋根に干して、春になると多摩川にヨモギ摘みにいって、みたいなそういう生活を送ってました。

甲田さん:僕は実家は下駄屋だった。だから商売をやるだろうってことはなんとなくわかっていたのかも。うちは7時くらいにお店を閉めて、みんなで炬燵で夜8時くらいから夕飯を食べだして、一回解散してそのあと夜10時半にお茶を飲む。結構夜型なんですよ。朝は忙しいからみんなでいっしょに食べられないから、置いてあるパンと牛乳をかきこんで学校へいくの。

最後に「食べ物を分かち合う」こと

―最後に、「食べ物を分かち合う」って、都会に住んでいる人は特に近所づきあいもなく、なかなかできないことだと思うのですが、お二人から皆さんへアドバイスありますか?

按田さん:私は東京にしか住んだことがないんですけど、東京も公園に行けば自然があるし、「ルヴァン」みたいな温かいお店もあったり、銭湯もたくさんあったり。そういうところで人の交流がありますね。私は実家が銭湯なのもあって、銭湯での人と人との「距離感」がすごく好きなんですね。人と関わりを持ったり、食を分かち合ったりできる環境は、実は気づいてないだけで、東京でもちゃんと整っているんだなと感じます。見方を変えるだけで、見えてくるものが随分と違うんじゃないかなと思います。

甲田さん:僕は高校~大学時代は長野の田舎なんですが、田舎は「自然」を楽しんだり、「自然」と友達になることができるわけですけど、じゃあ都会は何かなと考えると、「自然」ではなくて「人」かなと思います。「知らない人」だって一度話してしまえば「知っている人」になるでしょう。そういうふうに人との繋がりに一歩踏み出すんだよね。難しいこともあるんだけど、東京にいるんでしたら、ぜひ人と繋がって行ってほしいと思います。

最後は、甲田さんが持ってきたルヴァンの天然酵母パンをじゃんけん大会でプレゼント!

按田さんへブクログ通信からショートインタビュー

―イベント、大変おもしろかったです。按田さんは「達人」のような確固とした人生哲学をお持ちであるように思ったんですけども、それはご自身で身につけられたんですか?

按田さん:そうですね。自分で経験したことのあることしか私には語れないので、本でもそういうことを書きました。

――なるほど。しかも世界のいろいろな土地でも料理研究されて。

按田さん:この本の前に出した『冷蔵庫いらずのレシピ』(ワニブックス 2011年)を読んでくださった方が、これはペルーのジャングルでも応用できるだろうということで、お仕事で呼んでくださったんです。普段は「食」にフォーカスして旅に出ることはあまりしないですね。

―今日のイベントでも「味」じゃなくて味を生むための環境を整えるという料理哲学が、「クオリティ・オブ・ライフ」とも異なるような気がして、料理人の視点では珍しいのではないかと思ったのですが。

按田さん:そうですね。本にも書いたんですけど、人がどういうライフスタイルを通して健康になりたいかは、自分でカスタマイズして、自分のレベルを決めるべきだろうと思うんです。たとえば、病気もないしお肌もつやつやなことがお手本、という感じで健康を求めるべきではなくて、何か病気を患っている人も、自分なりの暮らしの中で、自分なりの健康でよしとする。そういう、何を望んで、何を諦めるかを自分の頭で整理すると、自ずとやることは決まってくると思うんですね。

―計量でもなくレシピ通りでもなくということなんですよね。またご実家が銭湯だそうで、それも按田さんならではの発想の元なのかと思いました。銭湯に行くとさまざまな健康法を実践してるおじいちゃんとかたくさんいますよね。それぞれが銭湯をそれぞれの方式で楽しんでいる。環境は作ったのであとはご自由にどうぞ、って感じが「按田餃子」さんとよく似ているような気もします。

按田さん:それはあるように思いますね。上から何から何まで決められて枠に嵌められることに慣れちゃっている人には、すごい面倒かもしれないんですけれど、私はそれはやらせたくないんですよね。「あなたはどう思うの?」ってことを怠らないで考えていって欲しい。たぶんそういうものが料理の延長にあることかなと思うんです。

―なるほど面白いですね。「按田餃子」にぜひ今度食べにいかせてください!本日は貴重なお話ありがとうございました!トークイベントお疲れ様でした!

トークイベントお疲れ様でした!

たすかる料理

著者 : 按田優子

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発売日 : 2018年1月27日

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「按田餃子」とは?

2012年、料理研究家と按田優子さんと、オーナーで写真家の鈴木陽介さんがオープンしたカウンター6席とテーブル席ひとつだけの小さな飲食店。ハトムギを皮に練り込んだ水餃子の「按田餃子」や看板メニューの「ラゲーライス」といったここでしか食べられないメニューが並びます。女性ひとりでも入りやすい、連日行列が絶えないお店。キャッチコピーは「助けたい包みたい按田餃子でございます」。
住所:東京都渋谷区西原3-21-2  [GoogleMap]
営業時間 11:30 – 23:00 LO 10:30 定休日 なし 
按田餃子オフィシャルページ

「ルヴァン」とは?

1984年、甲田幹夫さんが創業。自然食品店への卸業から1989年に渋谷区富ヶ谷に天然酵母のパン屋を開店。故郷である長野県上田市にもカフェ&パン屋をオープン。「FUJI ROCK FESTIVAL」などのイベントにも積極的に出店し、天然酵母のパンの魅力を広めている。
住所:東京都渋谷区富ヶ谷2-43-13 [GoogleMap]
営業時間:[火〜土] 8:00〜19:30 [日・祝] 8:00〜18:00 定休: 月曜、第2火曜定休
ルヴァンオフィシャルページ

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