初恋を思い出す、胸キュン必至な恋愛小説10選!後編〜甘酸っぱく、ときにほろ苦い恋物語〜

こんにちは、ブクログ通信です。

ブクログから胸キュン必至なオススメ恋愛小説、前編5作品に引き続き、後編5作品を紹介いたします。ブクログのみなさんから高い評価を受けている作品を中心に、人気作や映像化作品などを集めました。どの作品も甘酸っぱい初恋の気持ちを思い出させる名作ばかりです。恋愛小説を読みたい気分の日には、ぜひチェックしてみてくださいね。

6.『流れ星が消えないうちに』 切なく、甘い。一度は味わいたい恋の味

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)
橋本紡さん『流れ星が消えないうちに (新潮文庫)
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あらすじ

加地君と巧君と奈緒子は、高校で出会った。幼馴染の奈緒子にずっと恋していた加地君は、6年の想いを経てやっと恋を成就させるのだった。一緒に過ごす時間は光に満ちていて、流れ星にかけた願いもキラキラと輝いている。しかしある日、加地君は死んでしまった。巧君は親友を、奈緒子は恋人を失ったのだ。加地君の思い出が忘れられず、一歩も動けずにいる奈緒子。そんな姿に、巧君が手を差し伸べるものの——。

オススメのポイント!

「大切な人の死」という重いテーマを扱っており、恋する楽しさだけでなく切なさや哀しさも柔らかな筆致で描き出している作品です。加地君と奈緒子が一緒に過ごすシーンでは、恋するドキドキを一緒に味わえたり、付き合い始めの2人の距離感に胸がキュンとしたりするはず。加地君との別れを迎えた後では、人を好きになることの重みや別れの切なさに胸が痛くなることでしょう。読み進めるほどに、胸をキュンとさせる切ない想いと初恋の重みを堪能できる1冊となっています。

橋本紡さんの作品一覧

始めて読んだ橋本紡の小説。
とても好きな雰囲気の本だった。
ただの恋愛小説ではなくて、失った人との向き合い方についても考えさせられた。
綺麗な話だね。
また好きな作家さんが増えた。
新しい出逢いって嬉しいな。

zakkuuさんのレビュー

7.『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 映画版も人気の、ファンタジックなラブ・ストーリー

ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)
七月隆文さん『ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)
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あらすじ

京都の美大に通う「ぼく」は、ある少女に一目惚れしてしまう。高嶺の花に見える彼女・愛美に思い切って声をかけたぼくは、付き合い始めることになった。完璧な雰囲気をまとい、気配り上手でさびしがりやな彼女。時々泣いている愛美には、重大な秘密があって——。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」……愛美の意味深な言葉の意味とは、秘密を共有した2人のこれからは——。

オススメのポイント!

ミステリアスでなんだか寂しそうな愛美と、愛美への愛情を一心に示そうとする「ぼく」の切ない恋が胸に迫る作品です。付き合い始めの2人のラブラブな様子は胸キュン要素が多めで、恋愛小説の楽しさをギュッと濃縮しています。愛美が抱える重大な秘密が明らかになってからは、きっと誰もが愛美の気持ちになって涙をこぼしてしまうはず。切ないシーンも多い作品ですが、きっと何度も胸がキュンとすること間違いなしの名作です。第3回京都本大賞を受賞し、2016年に福士蒼汰さんと小松菜奈さん主演で映画化されました。

七月隆文さんの作品一覧

何度読んでも、色褪せない物語。切なくて、運命というものがいかに素晴らしいものかを教えてくれている。

ryumomoさんのレビュー

8.『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』 一筋縄ではいかない恋に胸キュン必至の物語

君に恋をするなんて、ありえないはずだった (宝島社文庫)
筏田かつらさん『君に恋をするなんて、ありえないはずだった (宝島社文庫)
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あらすじ

県立高校に通う飯島靖貴は、恋愛とは無縁な学校生活を送っていた。ある日、靖貴はクラスメイトの北岡恵麻が困っているところを助けてあげた。恵麻は学年一の美少女で、クラス内カースト上位の派手系ギャルだ。その日から、恵麻は靖貴に何かと話しかけてくるようになる。最初は恵麻を苦手に思っていた靖貴だったが、互いのことを知るうちに少しずつ2人の距離は縮まっていき……。

オススメのポイント!

地味で目立たない男子と派手でイケてる女子の、なかなか上手くいかない恋愛模様にドキドキ・キュンキュンさせられる作品です。自分に自信が持てず恵麻の気持ちになかなか気づかない靖貴と、周囲の目が気になって思ってもいないことを言ってしまう恵麻のもどかしい恋愛模様に感情移入してしまうこと必至。好きなのに好きといえないもどかしさ、周囲からのイメージに縛られて素直になれない不自由さなど、思春期ならではの恋がみずみずしく描かれています。第4回ネット小説大賞受賞作!

筏田かつらさんの作品一覧

このヤキモキさせる話。いいなぁ、青春って感じ。
優しい文章でとても読み易い。
しかも、そうそうそんな感じってのがわかるくらいありふれた話なんだけど、引き込まれる。
完結編も楽しみになること間違いなし。

nobumtdさんのレビュー

9.『がらくた屋と月の夜話』 夜の公園で始まる、不思議で温かい胸キュン・ストーリー


がらくた屋と月の夜話
谷瑞恵さん『がらくた屋と月の夜話
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あらすじ

つき子の「つき」は、月ではなく「ついている人生を送れるように」という願いが込められている。そんな両親の願いもむなしく、つき子の人生は仕事も恋も上手くいかず、合コンでは盛り上げ役に徹するほどだ。ある夜、飲み会帰りに迷い込んだ公園でつき子は不思議なお店を見つけた。穏やかでミステリアスな骨董屋の主人、ぶっきらぼうで何かと絡んでくる謎の男、2人と出会ってからつき子の人生は何かが少しずつ変わり始めて——。

オススメのポイント!

一見ガラクタに見えるものたちに隠されたお話と、自分に自信が持てない主人公・つき子の甘酸っぱい恋が絡み合うふんわりとした物語です。つき子と骨董屋の息子・天地が少しずつ距離を縮めていく過程は胸キュン必至!人を思いやるとはどういうことか、愛するとはどういうことかを温かい筆致で描き出し、読後には爽やかな感動が広がります。恋の行方には胸キュンシーンが待ち受けているので、物語終盤をお楽しみに!幻想的で心温まる胸キュンラブ・スーリーをぜひ味わってみてください。

谷瑞恵さんの作品一覧

雰囲気のあるタイトルと装丁に惹かれて手に取りました。
「思い出のとき修理します」シリーズの著者さんだ!と気付き、即購入。
思い出シリーズの持つ雰囲気が大好きなんですが、本作も通ずる部分があって、とても好きでした。
物が語る物語…もっともっと聞いてみたいと思いました。
そして、自分の周りにあるお気に入りの物をもっともっと丁寧に大切にしようと思いました。
優しい気持ちになれるステキな本でした!

whimsical-cat33さんのレビュー

10.『TUGUMI(つぐみ)』 吉本ばななさん代表作!山本周五郎賞受賞の、眩しいひと夏の物語

TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)
吉本ばななさん『TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)
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あらすじ

故郷を離れ東京の大学に進学した白河まりあは、ある夏を思い出していた。漁業と観光で回る静かな故郷の町で過ごした最後の夏——美人で病弱で、悪魔のように性格の悪い従妹・つぐみと過ごしたあの夏を。つぐみは意地悪で粗野で口が悪く、家族を度々困らせる恐ろしい女の子だった。外面だけは良くて、町中の人から聖女のように思われていたつぐみ。あの夏、私とつぐみは最後の夏を共に過ごす1人の少年と出会ったのだった——。

オススメのポイント!

つぐみの強烈なキャラクターに魅せられる、ひと夏のまぶしい恋の物語です。見た目は天使のように美しいのに凶暴で荒々しく、聞いた人が眉をひそめるような言葉を使うつぐみ。一見悪魔のように嫌な子なのですが、物語が進むうちにつぐみが内に秘める純粋さや奥深さが見えてきて否応なく惹き込まれる魅力的な人物です。儚さが漂うつぐみの恋は、青春そのもの。胸がキュンとなる極上の夏の恋物語です。第2回山本周五郎賞受賞作で、1990年に牧瀬里穂さん主演で映画化されました。

吉本ばななさんの作品一覧

独特の世界観。鮮やかに情景が目に浮かぶ。言葉の選び方が素敵。
まっすぐさと、生命力、誰もが持つであろう人間の恐ろしさを、つぐみは全身で表現している。
胸の奥がきゅっとなる、ちょっと切なくちょっと怖いようなお話。

Hirose Harukaさんのレビュー

楽しい胸キュン、切ない胸キュン、恋にはさまざまな気持ちが付きものです。ここでご紹介した作品は恋愛中の複雑な気持ちを疑似体験させてくれる傑作ばかりなので、ぜひ気になる1冊を探してみてくださいね!