ブクログ大賞エッセイ・ノンフィクション部門ノミネート作品をご紹介! 又吉直樹『夜を乗り越える』

ブクログ大賞が始まりました!
みなさんの投票で決まるブクログ大賞ですが、「ノミネートされている作品、読んだことないし投票しづらいなあ」と思われている方がいらっしゃるかもしれません。
前回はこだまさんの『夫のちんぽが入らない』を取り上げました。今回は芥川賞受賞が記憶に新しい、又吉直樹さんの『夜を乗り越える』をご紹介します!ぜひ内容紹介とユーザーレビューなどを見て参考にしてください。

そもそも、ブクログ大賞のノミネート作品って、どうやって選んでいるの?

2016年5月1日から2017年4月30日の期間に発売された日本語刊行書籍の中から、ブクログでの登録数・評価数をもとに各部門のノミネート作品を選出しています。

ブクログ大賞エッセイ・ノンフィクション部門ノミネート作品 又吉直樹さん『夜を乗り越える』

ブクログの登録者数:1370人 ★3.72評価

内容紹介

「負のキャラクター」を演じ続けていた少年が文学に出会い、助けられ、いかに様々な夜を乗り越え生きてきたかを顧みる。なぜ本を読むのか、人間とは何か。芸人、芥川賞作家である又吉直樹さん初の新書。

\ おすすめのレビュー!/

まず何と言ってもタイトルが秀逸。誰しも「明日という日が来なけりゃいいのに。はたして今夜を乗り越えることができるのか…」という辛い思いに苛まれることがある。そんな夜を救ってくれたのが、又吉くんの場合は本であり、太宰治であった。

上京して安定した仕事が入るまで、ただただ本を読み続ける日々。彼にとっての読書は、芸人として売れるのか、その不安と焦りと対峙する時間であった。本を読めば「覚悟」が湧いてくる。大好きな太宰も売れたのは晩年ではないか。自分の生きる道にそんなに悩まなくてもいいのでは…という立ち向かう勇気を与えてくれたと吐露する。文学に出会い、助けられ、いかに様々な夜を乗り越えてきたかを笑いも散りばめ、時にはシニカルに本と小説について真摯に熱く語る。

書を捨てスマホ片手に街に出る昨今、内省への旅路に最適なツールは読書。高校・大学時代によく読んだ近代文学(かつては文学然とした作品しか文庫本化されなかった)を再読してみなきゃと思わせてくれた好著。

kinya3898さんのレビュー

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次回は辻山良雄さんの『本屋、はじめました―新刊書店Title開業の記録』をご紹介します。お楽しみに!