ブクログ大賞人文書部門ノミネート作品をご紹介! 中野信子『サイコパス』

ブクログ大賞が始まりました!
みなさんの投票で決まるブクログ大賞ですが、「ノミネートされている作品、読んだことないし投票しづらいなあ」と思われている方がいらっしゃるかもしれません。
前回は加藤陽子さんの『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』をご紹介しました。お次は、さまざまなテレビ番組で紹介された中野信子さんの『サイコパス』をご紹介します!ぜひ内容紹介とユーザーレビューなどを見て参考にしてください。

そもそも、ブクログ大賞のノミネート作品って、どうやって選んでいるの?

2016年5月1日から2017年4月30日の期間に発売された日本語刊行書籍の中から、ブクログでの登録数・評価数をもとに各部門のノミネート作品を選出しています。

ブクログ大賞人文書部門ノミネート作品 中野信子さん『サイコパス』


ブクログの登録者数:728人 ★3.45評価

内容紹介

とんでもない犯罪を平然と遂行する。ウソがバレても、むしろ自分の方が被害者であるかのようにふるまうサイコパス。最新脳科学により、わたしたちの脳に隠されたミステリーを解き明かす。

\ おすすめのレビュー!/

新聞広告に惹かれて手に取った。

とんでもない犯罪を平然と遂行する。ウソがバレても、むしろ自分の方が被害者であるかのようにふるまう。外見は魅力的で社交的。だが、関わった人はみな騙され、不幸のどん底に突き落とされる。
そんなサイコパスは、100人に1人の割合で存在する。

厄介で淘汰されてもいいのに、しぶとく(?)存在し続けてきたサイコパス。
サイコパスの特徴、その脳、その発見、進化、そして具体的な対応まで。

興味深かったのは、「サイコパスはもてることがある」ということ。

「もてる」男性のタイプは2種類。
一つは、子育て(養育行動)にリソースを割いてくれそうなタイプ。例えば、弱者を助けようとする男性の姿を見たとき、女性の心は揺れ動く、のだとか。
そしてもう一つが、サイコパスの要素を備えた男性。歯の浮くようなウソでも自然と口に出るから、コロッと騙される。ホルモンバランスが変化するタイミングは要注意。

忌み嫌うだけでは何もならない。
サイコパスは、100人に1人という、決して少なくない社会の成員でもある。
その思考方法ふるまいを本人の意思や努力で後天的に変えていくのは難しい。

だから、実像を掴んだ上で、いかに対応していくか、共存していく道を模索するのが人類にとって最善の選択であると著者は訴える。

mitu310さんのレビュー

みなさんのレビューを見る!

ブクログ大賞人文書部門に投票!

次回は岡田尊司さんの『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』をご紹介いたします。どうかお楽しみに!