名作を生み出し続ける直木賞作家!森絵都さんおすすめ5選!

森絵都さんのオススメ5選 直木賞受賞作から本屋大賞『みかづき』まで

こんにちは、ブクログ通信です。

2019年、代表作のひとつ『みかづき』テレビドラマ化によって、さらに読者層を広げている森絵都さん。児童文学から出発しつつ、アニメシナリオや一般文芸作も手がけ、多くの作品が映画化・ドラマ化されてきました。30年近く一線級で活躍し続けているのは、作家として非常に凄いことですね。

ブクログから、森さんの代表作・オススメ作を5作紹介いたします。多数の作品の中から、ブクログユーザーから高い評価を受けている作品、読みやすい作品、知名度のある作品を中心に集めているので、ぜひ参考にしてくださいね。

(2019年2月8日最終更新)

経歴:森絵都(もり えと)

1968年、東京都生まれの小説家、翻訳家。早稲田大学第二文学部文学言語系専修卒業。
1990年、『リズム』で第31回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞を受賞し、同作は2008年に映画化もされた。2006年、短編集『風に舞いあがるビニールシート』で、第135回直木賞を受賞。
その後も活躍を続けており、2017年『みかづき』で第12回中央公論文芸賞を受賞、2017年本屋大賞2位。同作は2019年にドラマ化された。それ以外にも、多数の文学賞を受賞している。

森絵都さんの作品一覧

1.『カラフル』 森絵都さんの作品の中で最も世に知られているうちのひとつ

1998年に刊行された作品で、2007年に文庫化。1999年、第46回産経児童出版文化賞を受賞。けれども児童文学のジャンルに収まらず、20~30代を中心に幅広い年代から男女問わず読まれる作品です。1999年にラジオドラマ化、2000年に実写映画化。2010年には原恵一監督によってアニメ映画化され、第34回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞をはじめ世界中でさまざまな賞を獲得、大変高い評価を受けています。

森絵都さん『カラフル (文春文庫)
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あらすじ

生前の罪により、輪廻のサイクルから外された主人公の魂。けれども、再挑戦のチャンスを得る。自殺を図った少年の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならない。主人公は次第に、人の欠点や美点が見えてくるようになる。「……いろんな絵の具を持っているんだ、きれいな色も、汚い色も。この世があまりにもカラフルだから、僕らはいつも迷ってる。どれがほんとの色だかわからなくて。どれが自分の色だかわからなくて」―。彼の周囲に、色が満ちてくる―。

オススメのポイント!

ブクログで1万人を超えるユーザーから本棚登録され、2000弱のレビューを集めている非常に高い人気を持つ作品です。作中、数々の名台詞は読み手に深い印象を与えます。「ほんとは長生きしたいけど、一日おきに死にたくなるの」という登場人物のセリフは、Twitterで大きな反響を集め「バズ」が起きたこともあります。森絵都さんをはじめて読む人にとって、最初の一冊として大変オススメの作品です。

今一番問題になっている事柄を捉えた作品だと思います。生きることに辛さを感じている人、『死』を描いたことがある人、読んでみてください。きっとあなたにも未来があります。『死』だけが手段じゃない。そう教えてくれる作品でした。若い人にはもちろん、たくさんの人に読んでほしいです。どうかたくさんの人がこの本に出会えますように。

zombiさんのレビュー

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2. 『みかづき』 昭和~平成の塾業界を舞台に、親子三世代にわたる苦闘を描いた壮大な長編

2016年に刊行され、すぐさま話題となりました。2017年度の本屋大賞にノミネートされ、惜しくも2位。同年に第12回中央公論文芸賞を受賞し、2019年1月から、NHKで実写ドラマ化されています。

森絵都さん『みかづき (集英社文庫)
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あらすじ

昭和36年。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長していくが…。

オススメのポイント!

昭和から平成にかけて、学習塾の成立から衰退、そして塾の教育に関わる親子三世代の苦闘が、学校教育の変遷とセットで描かれています。多くの人にとって身近な題材にもかかわらず、森さんの圧倒的な筆力によって学習塾の歴史がドラマチックに描かれており、一度読み出すとやめられない作品です。

昭和に塾を開いた夫婦のお話、という情報だけで読み始めたら、想像を上回る物語の分厚さ!章を重ねるたび、主人公の視点が変わり、時が流れる。
教育という大きな問題と親子三世代という長い時間を扱うストーリー。そのスケールの大きさと本の厚さにもひるまず、まったく飽きなく読めた。登場人物たちの個性や、個々の人生の波乱万丈さが絶妙でぐいぐい読ませられた。

YUKIT0874さんのレビュー

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3.『リズム』 森絵都さんの魅力的なデビュー作!

1990年に第31回講談社児童文学新人賞を受賞したことを受け、1991年に刊行された森絵都さんのデビュー作。2006年に青い鳥文庫化、2009年に角川文庫化されました。1991年には第2回椋鳩十児童文学賞も受賞しています。

森絵都さん『リズム (角川文庫)
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あらすじ

中学1年生のさゆきは、近所に住む従兄の真が小さい頃から、今なお大好きだった。昔から悪がき扱いされていた真は、バイトとバンド活動に打ち込み、金髪で過ごしている。けれどもさゆきにとって、いじめられっこを庇っていた真の姿と存在は変わらない。そんな中、さゆきは真の両親が離婚するかも、という話を耳にしてしまう……。

オススメのポイント!

いまだに多くの人たちに読まれ続けている森さんのデビュー作です。児童文学として高く評価されているのも、普遍的なメッセージが込められているからでしょう。主人公たちが気付くのは、反抗期(思春期)というのは大人たちが子どもたちにつけたラベルの一種だ、ということ。周囲のいろいろなことが変わっていき不安にもなるけれど、自分たちのリズムで生きていかなきゃいけない―作品のメッセージは多くの子どもたちに共感されるでしょうし、大人になった人々にとっても、忘れていた大事なことを思い出させてくれます。

1時間くらいで読めちゃうのに、読み終わった後に未来を生きてゆくことが楽しくなるお話。普段見ている自転車を立ち漕ぎをしている少年の後ろ姿の先に、「きらきらした未来が広がってるんだろうなあ」とか、そんなちょっと普段思えない感覚を持てちゃいます。夢や未来、甘酸っぱさや青春を吸い込めます。
さゆきと同い年のときにも読んでおきたかった!

082companyさんのレビュー

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4.『DIVE!!』 様々なメディアミックスが行われた大長編小説

2000年から2002年にかけて全4巻で刊行された長編作です。第52回小学館児童出版文化賞受賞作で、2006年に文庫版が上・下巻で発売されました。非常に多くのメディアミックスがなされた人気作で、2003年にラジオドラマ化、2008年に映画化。2度にわたってコミカライズされており、2007-2008年に池野雅博さん、そして2017年に紅柴るづるさんがそれぞれコミックを連載しています。2017年にはアニメ化、さらに2018年には舞台版も上演されました。

森絵都さん『DIVE!! 上 (角川文庫)
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森絵都さん『DIVE!! 下 (角川文庫)
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あらすじ

高さ10メートルから時速60キロで飛び込み、技の正確さと美しさを競うダイビング。赤字経営のクラブ存続の条件はなんとオリンピック出場だった。少年たちの長く熱い夏が始まる。小学館児童出版文化賞受賞作。

オススメのポイント!

森絵都さん、渾身の長編青春小説です。飛び込み競技に青春をかける、知季、要一、飛沫ら3人の主人公の成長に、胸が熱くなります。互いに最高の仲間であり、ライバルでもある3人の姿が眩しくなってきますね。スポーツに興味がない人にもオススメの一作です。

なお、映画版は「おっさんずラブ」で飛躍的に知名度のあがった林遣都さんデビュー4年目の主演作。ファンの方は映画版から入ってもいいかもしれませんね。

ぞくぞくした。
心が震えるって、きっとこういうことを言うんだ。

たった一瞬の、1.4秒の行方に注がれた視線が、込められた想いが、託された夢が、本の世界を越えてどんどん流れ込んでくる。
体中が脈打って、心が震えて熱くなって、こんな臨場感に溢れた小説を、私は他に知らない!!

hatachu0103さんのレビュー

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5.『風に舞いあがるビニールシート』 直木賞受賞作となった短編小説集

2006年刊行の短編小説集で、第135回直木賞受賞作となりました。2009年に文庫化されており、同年にタイトル作「風に舞いあがるビニールシート」がテレビドラマ化されています。

森絵都さん『風に舞いあがるビニールシート (文春文庫)
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あらすじ

才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。自分だけの価値観を守り、お金よりも大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた6編。あたたかくて力強い、第135回直木賞受賞作。

オススメのポイント!

短編小説集なので、どの作品から読み進めてもよい手軽さが魅力です。何より直木賞受賞を呼び込んだ内容としても定評があります。事実、直木賞選考委員からはストーリーテリング、技法の巧みさ、リアリティにおいて高い評価を受けました。

短い物語の中に、きちんと凝縮された人それぞれの考えや生き方がスパイスのように散りばめられていて、面白い作品でした。
忘れかけていたこと、忘れようと思っていたこと。
登場人物それぞれがとっても物語の中で生きていた作品だと思いました。
これから生きていく中、自分自身どのように成長し変わることができるのだろうか?
そう思える短編集でした。

kuroayameさんのレビュー

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いかがでしたでしょうか?森絵都さんの作品は手軽に読める文庫作が多く、ここに挙げた作品以外にもまだまだ多くの作品があります。気に入ったものから手にとっても良いでしょう。けれども最初の一冊に迷ったら、ぜひ評価の高い上記5作を選んでみてくださいね。

関連リンク

作家の読者道 第16回:森絵都さん