ブクログ大賞エッセイ・ノンフィクション部門ノミネート作品をご紹介! スティーヴン・ウィット『誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち』

ブクログ大賞が始まりました!
みなさんの投票で決まるブクログ大賞ですが、「ノミネートされている作品、読んだことないし投票しづらいなあ」と思われている方がいらっしゃるかもしれません。
前回は星野源さんの『いのちの車窓から』を取り上げました。今回はビジネスマンや音楽業界など、広い範囲の読み手から好評を博したスティーヴン・ウィットさんの『誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち』をご紹介します!ぜひ内容紹介とユーザーレビューなどを見て参考にしてください。

そもそも、ブクログ大賞のノミネート作品って、どうやって選んでいるの?

2016年5月1日から2017年4月30日の期間に発売された日本語刊行書籍の中から、ブクログでの登録数・評価数をもとに各部門のノミネート作品を選出しています。

ブクログ大賞エッセイ・ノンフィクション部門ノミネート作品 スティーヴン・ウィットさん『誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち』


ブクログの登録者数:345人 ★4.30評価

内容紹介

田舎の工場で発売前のCDを盗んでいた労働者、MP3を発明したオタク技術者、業界を牛耳る大手レコード会社のCEO。CDが売れない時代を作った張本人たちの強欲と悪知恵、才能と友情の物語がいま明らかになる。

\ おすすめのレビュー!/

夢中になって読んでしまった。
本当に映画のようなノンフィクション。
mp3の誕生からそれがどのように拡大していったのか、既存のCDというパッケージの商売をしていた業界がどのように変わっていったのかをこんなにもドラマチックに描けるのは本当にすごいと思った。
企業と海賊達が繰り広げていた争いのピークの時期2000年から2006年くらいの時期は音楽が死ぬほど好きな自分の中でも一番いろんな音楽を聴いていた時期だと思う。
たしかにその時期はP2Pやトレント、CCCDなど色々なものがあったなと思い出す。
インターネットの力が既得権益を崩壊させた大きな出来事であり多くのユーザーが望んでいた形に色々な出来事が複雑に絡みながらも実を結んでいったことに資本主義の真理のようなものを感じる。
またこの本がひとつの企業を主人公にしているわけではなく、しかも関わった人間が身分も分野もまったく関係ない人達であり、そんな人達がある時期に攻防を重ねまたそれぞれの道を歩んでいくことが本当に映画のようだと感じた。
アランエリスが著者に送った最期のメール「あれはボクの人生の一時期のことで、楽しんだけれどもう過去のことだ」の言葉が本当にカッコイイ。

Shinさんのレビュー

みなさんのレビューを見る!

ブクログ大賞エッセイ・ノンフィクション部門に投票!

次回は二宮敦人さんの『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』をご紹介します。お楽しみに!