『ちびまる子ちゃん』作者、さくらももこさん逝去─代表作を振り返る

さくらももこ

さる8月15日、人気コミック『ちびまる子ちゃん』の作者、さくらももこさんが乳がんのため亡くなっていたことが8月27日に分かりました。53歳でした。ご冥福をお祈りします。

毎日新聞「さくらももこさん 53歳=ちびまる子ちゃん原作者」(2018年8月28日)

経歴:さくらももこ(1965年5月8日 – 2018年8月15日)

静岡県清水市(現・静岡市清水区)生まれの漫画家。
静岡英和女学院短期大学(現・静岡英和学院大学短期大学部)国文学科在学中に漫画家デビュー。1986年から少女マンガ雑誌『りぼん』で「ちびまる子ちゃん」を連載開始。1990年からアニメ化され現在まで続く超人気番組になっており、実写ドラマ化もされた。ほかの代表作に、アニメ化された『コジコジ』など。
作詞家としても活動し、アニメ主題歌「おどるポンポコリン」は第32回日本レコード大賞を受賞。エッセイストとしても『もものかんづめ』『さるのこしかけ』『たいのおかしら』等、そして詩集『まるむし帳』を刊行している。

さくらももこさんの作品一覧

さくらももこさん代表作その1 国民的人気作品『ちびまる子ちゃん』

さくらももこさん『ちびまる子ちゃん (1) (りぼんマスコットコミックス (413))
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1986年連載開始。作者自身をモデルとした「まる子」と家族、友人たちの日常生活を描いたコメディ作品です。1974~1975年にかけて静岡県清水区入江地区で過ごした作者による、当時の時代設定が反映されています。1989年度第13回講談社漫画賞少女部門を受賞し、1990年にTVアニメが放映。大ヒット作となり、映画化されただけでなく、実写ドラマ化もされました。なおTVアニメは原作者不在となりますが、今後も放送継続していくそうです。

2003年から、『ちびまる子ちゃん』集英社文庫版も刊行されており、入手しやすくなっています。また、さくらさんは2015年にセルフパロディ『ちびしかくちゃん』を刊行しており、さくらさんのシュールかつブラックな側面を存分に味わえる一作となっています。

さくらももこさん代表作その2 ベストセラーとなったエッセイ『もものかんづめ』

さくらももこさん『もものかんづめ (集英社文庫)
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1991年に刊行された、さくらももこさんの初エッセイ。2001年に文庫化されました。さくらさんがご自身の日常を面白おかしく描いており、『ちびまる子ちゃん』をより楽しむこともできる作品です。続編として『さるのこしかけ』『たいのおかしら』も刊行されており、それぞれが大ベストセラーとなりました。

さくらももこさん代表作その3 メルヘン、シュール、ナンセンス!『コジコジ』

さくらももこさん『コジコジ 1 (りぼんマスコットコミックス)
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1994年から1997年まで連載されました。メルヘンの国で謎の存在・コジコジと、世界的に愛されるキャラクターを目指し「メルヘン学校」へ通っている住人たちが繰り広げる日常を描く作品です。メルヘン国の隣の世界には「まる子」や「友蔵」なども現れます。1997年にテレビアニメ化。さくらさんのシュールかつナンセンスな世界観が高く評価されているので、もしまだ読んだことがない方は、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。


さくらももこさんの作品が、様々なかたちで読まれることを願ってやみません。

参考リンク

さくらプロダクション
さくらももこ公式ブログ