笑って泣ける青春物語、第153回芥川賞受賞作『火花』公開!─『覆面系ノイズ』など11月23~25日公開の映画をピックアップ!

こんにちは、ブクログ編集部です。

今週は「火花」「光」「覆面系ノイズ」「最低。」など注目映画が多数公開されます。今回の「ブクログ通信」では2017年11月4週に公開される主だった書籍原作映画をご紹介!映画を観るまえに、原作のストーリーと一緒に目を通してみてはいかがでしょうか?

11月23日公開 又吉直樹さん原作 映画「火花」

第153回芥川賞受賞小説『火花』がとうとう映画化。漫才の世界で葛藤を続ける青年たちの青春。芸とは何か。才能とは何か。青年たちは喜怒哀楽とともに芸人の道を突き進む。そこには何が待っているのか?
キャスト:菅田将暉、桐谷健太、木村文乃、川谷修士、三浦誠己
監督:板尾創路

原作『火花』(文藝春秋)

言わずと知れた芥川賞受賞作。多くのユーザーが本棚登録しており、みなさん思い思いの感想を述べていらっしゃいます。

作者の思っていることや経験したこと、そして、理想や挫折などすべてが詰まって、誰にも媚びていない、まさにザ・文学。ラスト漫才のシーンは、死さえ感じる壮絶さに鳥肌がたった。

iyoharuka13さんのレビュー

いわゆる大人として折り合いをつけ成長していく「僕」と清々しいまでに純粋な人間性を貫く「神谷さん」との対比によって、人が大人になることを考えさせられると同時に、忘れかけていく大切な基本的なことを思い出させる作品。(と私は感じた)

ponponさんのレビュー

原作者の又吉直樹さんは、「本当にうれしい。自分で小説を書いたけど、それを板尾さんが映画にしてくださって(完成版を)観て、場面やセリフの共感をすごく強く覚える映画になってた」「映画って原作をそのまま映像化するだけじゃないんだと改めて思いましたね」というコメントを、映画『火花』の初日舞台あいさつで述べていました。

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11月25日公開 三浦しをんさん原作 映画「光」

かつて離島・美浜島に住んでいた信之は、島を出て妻子と暮らしていた。彼の前にかつての友人が現われ、25年前に美浜島で起こった事件について語り始める─過去の事件とその記憶に翻弄される3人の幼馴染たちが、人間の表と裏、虚実を示す一作。
キャスト:井浦新、瑛太、長谷川京子、橋本マナミ、梅沢昌代
監督:大森立嗣

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原作『光』(集英社)

今回の原作『光』は、三浦しをんさんの作品の中ではかなりダークな内容となっており、その内容への驚きのコメントが多くよせられています。他の作品から『光』に入ったひとは、さらに驚いたのではないでしょうか。

違う作家の本を間違って買ってしまったのかと思った。同じ作家からここまで違う作品が生まれてくるのかと驚き、感嘆すら覚えた。解説にあったように、本当に容赦のない作品。

lily0190さんのレビュー

様々な形での容赦のない暴力。そこには許しも救いもない。それは自分の身の回りに、そして自分自身の心の中に、ひっそりと息を殺して棲んでいる。

Tonyさんのレビュー

原作者三浦しをんさんは、2006年8月に『まほろ駅前多田便利軒』で第135回直木三十五賞を受賞。積極的に創作活動を続けています。なお今回の『光』監督大森立嗣さんと三浦しをんさんのお二人が、映画にあたって原作・監督としてタッグを組むのは、『まほろ駅前シリーズ』以来3度目になるそうです。

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11月25日公開 福山リョウコさん原作 映画「覆面系ノイズ」

歌が大好きな女子高生・ニノ。幼いころ、幼なじみで初恋相手のモモと、曲作りをする少年ユズと出会い、別れる。「いつの日か歌声を目印に、ニノを見つけ出す」という約束を残して。そして3人は成長して、再会を果たす─。鎌倉を舞台に、それぞれが「伝えられない想い」を秘めながら、想いを歌や音楽にのせていく。切なくもキュンとする片恋ストーリー。
キャスト:中条あやみ、志尊淳、小関裕太、真野恵里菜、杉野遥亮、磯村勇斗
監督:三木康一郎

原作『覆面系ノイズ』(白泉社)

『花とゆめ』で大・大人気の「音楽×片恋」ストーリーには、多くのみなさんがときめきました。

花とゆめ系ってファンタジー感があって、社会人になってからは基本的にほぼ手に取らなかったんだけど、1話試し読みして引き込まれた!1巻読んでも期待以上のストーリー!音楽×片思い×青春ってステキ!!

恋奈さんのレビュー

青春真っ只中すぎてもだえる…!

tokoさんのレビュー

福山リョウコさんは現在も『覆面系ノイズ』連載中です。白泉社の漫画雑誌『花とゆめ』を中心に活動を続けています。

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11月25日公開紗倉まなさん原作 映画「最低。」

平凡な日常を送る主婦、橋本美穂。家族たちから逃げるように上京し、AV女優として活動する彩乃。母親に振り回される女子高生、本間あやこ。AVと関わりを持つという3人は、AVを通じて性愛や家族と向き合うことになる。
キャスト:森口彩乃、佐々木心音、山田愛奈、忍成修吾、森岡龍、高岡早紀、渡辺真起子、根岸季衣
監督:瀬々敬久

原作『最低。』(KADOKAWA)

映画は3人の女性が主人公となっていますが、原作では主人公格は4人。女性の抱えるさまざまな課題や問題を表現していることが、ユーザーのみなさんにとっても文学作品としての評価に結びついています。レビュー引用は単行本版から行いました。

4人の女性のお話。AVの世界なんだけれど、いやらしさはなく、寧ろ、切ないというか…それぞれ自分なりに納得して仕事をしている。みんなに幸せになって欲しいなと、切ない気持ちになりました。

♡*。・ayaka♡*。・さんのレビュー

AV女優が書いた小説なんて大したことないだろうという偏見は持ちたくないと思いつつ、どこかでそんなに期待はできないと思って読んでしまった自分をバカだったと思わせるほどに、しっかり文学。

あすびーさんのレビュー

原作者の紗倉まなさんは、いまも現役AV女優として活躍する一方、作家・エッセイストとしての活躍も他方で続けています。『高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』はベストセラーになりました。映画化にあたって、「ごくふつうの女の子たちが立ち寄ったAVという特殊な世界で、どう悩んでどう生きていくのか。私なりに描いたテーマを今度は映像を通して見ることができるだなんて、本当に嬉しく光栄に思います」というコメントを残しています。

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