【おくやみ】「肉体は滅びても作品は遺る」─作家:今井絵美子さんが逝去

中国新聞10月19日の報道によれば、作家の今井絵美子さんが10月8日に逝去。72歳でした。

今井絵美子(いまい・えみこ)さん(1945年7月2日 – 2017年10月8日)

1945年7月2日、広島県生まれ。成城大学文芸学部卒業。画廊経営、テレビプロデューサーを経て、執筆活動に入りました。芥川賞作家の三浦哲郎氏を師と仰ぎつつ記した小説、1998年『もぐら』で第16回大阪女性文芸賞佳作。2000年『母の背中』で第34回北日本文学賞選奨。2002年『蘇鉄のひと 玉蘊』が第2回中・近世文学大賞候補作に。2003年『小日向源伍の終わらない夏』で第10回九州さが大衆文学賞・笹沢左保賞受賞。2015年「立場茶屋おりき」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。「照降町自身番書役日誌」、「便り屋お葉日月抄」、「すこくろ幽斎診療記」、「髪ゆい猫字屋繁盛記」、「夢草紙人情おかんヶ茶屋」、「出入師夢之丞覚書」、「夢草紙人情ひぐらし店」といったシリーズがあります。

今井さんは近年、癌で闘病生活を送っていたそうです。「今井絵美子のページへ」から、8月のメッセージを引用します。「皆さま、有難うございました。皆さまのご声援があったればこそ、ここまで書き続けてこられたのだと思うと、感謝の念で一杯です。肉体は滅びても作品は遺る……。いつまでも、今井絵美子を愛して下さることを願っています。本当に有難うございました」。

今井絵美子さん、ありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。

代表シリーズ「立場茶屋おりき」

ブクログユーザーのあいだでも、江戸を舞台にした庶民を生き生きと描く「立場茶屋おりき」シリーズがとくに人気で、ユーザーから多くのコメントがよせられていました。

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Wikipedia「今井絵美子」

(2017年10月20日、来歴紹介と関連記事に追記)