第158回芥川賞に石井遊佳さん「百年泥」(『新潮』11月号掲載)と若竹千佐子さん『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)、直木賞に門井慶喜さん『銀河鉄道の父』(講談社)に決定しました!

第158回芥川龍之介賞、直木三十五賞(2017年下半期)の選考会が1月16日に行われ、芥川賞に石井遊佳さん「百年泥」(『新潮』11月号掲載)と若竹千佐子さん『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)、直木賞に門井慶喜さん『銀河鉄道の父』(講談社)が選ばれました!

【関連リンク】

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第158回芥川賞受賞作

石井遊佳さん「百年泥」(『新潮』11月号掲載)

内容紹介

インド・チェンナイで日本語教師が、百年に一度という大洪水に巻き込まれ、堆積した泥の中から出土した品々にまつわる出来事を追体験。マジック・リアリズムを駆使した「けったいで、ほんまかいなと思わせるような小説」。

著者:石井遊佳(いしい・ゆうか)さんについて

1963年大阪生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。日本語教師。インド、タミルナードゥ州チェンナイ市在住。同作で第49回新潮新人賞受賞。今回初のノミネートで芥川賞受賞。

参考リンク

立ち読み:新潮 2017年11月号 第49回新潮新人賞受賞作 百年泥/石井遊佳

第49回新潮新人賞 受賞者インタビュー インドから“けったいな”小説を目指して/石井遊佳

若竹千佐子さん『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)

一部試し読みと2017年10月23日実施された文藝賞受賞式スピーチも掲載の特別小冊子Kindle版が0円で配布中!

内容紹介

74歳、ひとり暮らしの桃子さん。夫に死なれ、子どもとは疎遠。
新たな「老いの境地」を描いた感動作!圧倒的自由!賑やかな孤独!
63歳・史上最年長で第54回文藝賞受賞の渾身のデビュー作!

著者:若竹千佐子(わかたけ・ちさこ)さんについて

1954年岩手県生まれ。岩手大学教育学部卒。現在、専業主婦。「青春小説の対極、玄冬小説の誕生」(※玄冬小説とは歳をとるのも悪くない、と思えるような小説のこと)とも呼ばれる。新たな老いの境地を描いた本作で2017年第54回文藝賞を史上最年長受賞。今回初のノミネートで芥川賞受賞。

参考リンク

『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子著 74歳の脳内を行き交う記憶と感情 | 47NEWS[2017年1月12日]

文芸賞を最年長で受賞した若竹さん あふれる遠野弁で「自分を表せた」 | 河北新報[2017年12月25日]

63歳新人、老境を苦く明るく 文芸賞・若竹千佐子さん「おらおらでひとりいぐも」 | 朝日新聞[2017年11月8日]

文芸賞 最年長・若竹千佐子さん「天にも昇る気持ち」 | 毎日新聞[2017年10月31日]

第158回直木賞受賞作

門井慶喜さん『銀河鉄道の父』(講談社)

内容紹介

明治29年(1896年)、岩手県花巻に生まれた宮沢賢治は、昭和8年(1933年)に亡くなるまで、主に東京と花巻を行き来しながら多数の詩や童話を創作した。
賢治の生家は祖父の代から富裕な質屋であり、長男である彼は本来なら家を継ぐ立場だが、賢治は学問の道を進み、後には教師や技師として地元に貢献しながら、創作に情熱を注ぎ続けた。
地元の名士であり、熱心な浄土真宗信者でもあった賢治の父・政次郎は、このユニークな息子をいかに育て上げたのか。
父の信念とは異なる信仰への目覚めや最愛の妹トシとの死別など、決して長くはないが紆余曲折に満ちた宮沢賢治の生涯を、父・政次郎の視点から描く、気鋭作家の意欲作。

著者:門井慶喜(かどい・よしのぶ)さんについて

1971年群馬県生まれ。栃木県立宇都宮東高等学校、同志社大学文学部文化学科文化史学専攻(現・文学部文化史学科)卒業。2000年「天才たちの値段」で第39回オール讀物推理小説新人賞候補。2001年「女子校時代ライブラリー」で第40回オール讀物推理小説新人賞候補。2001年「いちばん嫌いな親友」で第41回オール讀物推理小説新人賞候補。2003年「キッドナッパーズ」で第42回オール讀物推理小説新人賞受賞。2008年 『人形の部屋』で第61回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)候補。2009年「パラドックス実践」で第62回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。2015年『東京帝大叡古教授』で第153回直木賞候補。2016年『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞。2016年『家康、江戸を建てる』で第155回直木賞候補。咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。今回3回目のノミネートで直木賞受賞。

門井慶喜さんの作品一覧

参考リンク

宇都宮出身・門井さん、3回目直木賞候補 「ぜひ取りたい」と心境 16日選考会| 下野新聞[2018年1月13日]

門井慶喜「天才の息子とともにあった父」――第158回直木賞候補者インタビュー| 文春オンライン[2017年12月20日]

今週の本棚・本と人『銀河鉄道の父』 著者・門井慶喜さん| 毎日新聞[2017年11月26日]

あらためまして、石井遊佳さん、若竹千佐子さん、門井慶喜さん受賞おめでとうございます!

関連リンク

第158回芥川賞・直木賞候補作が決定![2018年12月20日]